『劇場版 フリクリ プログレ』船頭多くして何処へ向かうのか。

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台風でしたね。

私は幸いなことに台風で罹災したことはないため、不謹慎ながら台風クラブのような高揚感をすこし感じてしまいます。

9月4日、強風吹き荒れるなか、有楽町の一般試写会で『劇場版 フリクリ プログレ』拝見しました。

Directed by Kazuto Arai, Yoshihide Ibata, Hiroshi Ikehata. With Kari Wahlgren, Allegra Clark, Xanthe Huynh, Robbie Daymond. Many years have passed since Naota ...

レビュー数:71件 / 平均スコア:★★★3.3点

あまりおすすめできません。

とはいっても、そう感じたのは事前知識のなさが原因かもしれません。

まず、劇場版が2本あることは知っていましたが、本作が2本めという認識で見はじめてなかった。コレにより、主軸となるハルコ(的な)キャラクターの立ち位置がよくわからなかった。

そして、一番大きい点は、本作が1本の映画作品として出来上がっているという先入観で見てしまった点。

本作は、一つのまとまったお話とは言い難い。

大きく6幕に分かれていて、その都度、アバンタイトルのような抽象度の高いシーンが入ったり、合間にアイキャッチを入れたり、エンドロールのような映像が映されたりする。演出担当が違うため若干絵柄が変わったりと空気感が違う。

元作のOVAを連続鑑賞する感覚を再現したかったのかもしれないが、1本の映画として見ると、呼吸が寸断されて、気持ちがリセットされてしまうような感覚を覚える。

6幕変わっていく様子も、時間の飛躍だとか、場面が大きく変わるとか、物語が要請するのではない。ただ単に時間尺や企画の要請にそって移り変わっていくようにしか思えなかった。

私は、映画を見る際、登場人物たちと同じ呼吸で流れを体験したいと思っているフシがある。そのため、こういった映画が一番映画館で見たくない。

アニメゴジラが、TVシリーズから無理やり映画構成に作り変えたという話があるくらいだから、もしかしたら本作も無理やり劇場版としてこさえたのではないかと勘ぐってしまう。

ちょくちょく話が寸断される上、もともと話の筋がどこにあるか分かりづらく、その上単純に130分超えという長さも相まって体感時間は今年最長に思えた。

もともとOVAシリーズも抽象度高めのお話ではあったものの、主人公ナオタの心象を通してみれば、非常にわかりやすい流れがあった。

しかし本作は8割型マクガフィンでできているような話で、気持ちがよりそえる箇所がなかった。

今回の主人公、ヒドミもなにか抱えているようなものがありそうなモノローグを語るがとらえどころがない。

どこか将来を憂いているようなことを言っているかと思いきや、その真意は、家を出ていった父親のことで頭がいっぱいだったと分かる。しかも分かるのは最後の最後になってだ。

ぶっ飛んだ話だからこそ、主軸の部分のドラマは明快に提示してほしかった。キャラクターの真意が分かったり、ことが大事になっていくのがかなりの後半になってからなので、映画の大半は、どこへ向かうかわからないまま付き合う事になり、それも体感時間を長くする要因になっている。

一映画体験としておすすめはできない。

ただ、一つたしかなことは、the pillowsは最高だということだけだ。

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